デリケートな問題ですし、背景が見えにくいのであまり回答が出にくいでしょうが、質問文の内容から逸れないように答えられる範囲で答えさせていただきます。言語障害にも様々有ります。どの部類に関しては話されているのか分かりませんが、私がよく接する失語症や構音障害の範疇で認識している点でざっくりと述べます。発症直後から回復期と言われる時期の自然治癒の割合は少なく有りません。しかし、早期からリハビリ介入した方が改善の伸び率は良いです。特に回復期の関わりは重要です。その後は回復の伸び率が緩やかになる維持期となりますが、機能的な回復も効果が認められれば行いますし、後遺症とどう付き合っていくか、残された機能をどう生かしてコミュニケーションをとっていくかというリハビリは生活を行っていくうえで重要です。そういう意味でも能力的な改善は見込める方がいます。もっと大ざっぱに表現すると、「言語障害は治らないか」の答えは患者さんの客観的な機能や、コミュニケーションの不自由さの人それぞれの解釈も含めて「人による」といったところでしょうか。言語障害というくくりでは、能力的な面を含めて「完治する」とも「一切の回復は無い」とも言えないと思います。
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