医療者のためのコミュニケーション入門

医療者のためのコミュニケーション入門

ジャンル:	本
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参考価格:	￥ 2,100 (税込)

コミュニケーションに関する誤解を解消する
コミュニケーションに関する以下のような言説をなんとなく正しいと思っていないだろうか。

.「コミュニケーションは万能薬」
.「コミュニケーションがない」という状態はある
.「コミュニケーション＝分かりあえること」
.「コミュニケーションは意のままに操れる」
.「コミュニケーションに『ひらけゴマ』はある」
.「コミュニケーションを白紙に戻す」ことは可能

少なくとも、「コミュニケーションとは分かりあえること」だと私は漠然と考えていた。
ところが、本書を読むとこれらは迷信だということがよく分かる。

本書では「コミュニケーションとはシンボルを介した当事者間の相互作用のプロセス」と定義した上で、そのプロセスで発生する雑音（ノイズ）の予防や感情の対立場面での「トゲ」の抜き方など困った事象への解決のヒントが示される。

看護師や医療者だけの本にしておくのはもったいない。
また、著者には「患者のためのコミュニケーション入門」を是非著していただきたい。
なぜなら、発信者と受信者とには交替制・同時性があると本書で学んだからだ。

医師、研修指導医にも役に立つ
医療現場での、患者さんとのコミュニケーションだけではなく、医療関係者同士、同業者間でのコミュニケーションも扱われている。
大判であるがコンパクトにまとめられていて、一般的な事例も多く了解可能な内容。あまり、細かな理論に縛られないわかりやすい解説が、明確な項目立ての中で展開されている。
どちらかというと、若手や若手の指導に当たる立場の人向けか。